ナルニア国物語 第1章 ライオンと魔女
え〜、あらかじめ断っておきたい。私にとって映画ナルニアの原作、ナルニア国ものがたり(ISBN:400204128X)はかなり思い入れのある本であること。どのくらい思い入れが深いかと言うと、自分にとってのファンタジーの原点、私を構成したものの一つというくらい。
子供の頃の私にとって、ルイスのナルニアはリンドグレーン*1のピッピとやかまし村*2に並んで、まさにバイブルだった。いや、それは多分、大人と呼ばれるような年になった今も変わらない。
なので、以下の感想には思い入れの分感想がかなり美化されている可能性があることを断っておく。
また、ネタバレ含む感想なのでナルニアをまだ見てない、読んだことない奴は今すぐ本屋にダッシュだ!!
以下感想
前述の思い入れのせいではじめっから涙腺緩みっぱなし。ストーリーが始まってもいないうちから泣きそうなのは自分でもどうかと思うw
その後も冒頭、雪の中の街灯のシーンを筆頭に要所要所であついものがこみあげてきて、困ったw
映像は子供の頃思い描いたナルニアほとんどそのまま。違和感のないCGは昔の特撮技術では再現できなかっただろう「魔法の国ナルニア国」を完全に再現していた。ナルニアの100年の冬、訪れる100年ぶりの春、もの言う獣たち、セントール、フォーン、恐ろしい怪物、そしてナルニアの王アスラン、彼らがスクリーンで動いているだけで感動してしまう。
ただ、細かいことをいうならば、アスランはその偉大さを示すため、モーグリムは恐ろしさを強調するためにもう少しサイズを大きく表現して欲しかった。
まあ、原作物だと映像化した際に、一人一人が原作を読んで作り上げ想像したイメージと実際映像化したものとに多少の差異が出てしまうのは仕方のないことなんだろう。
しかし逆に、原作だと短かった合戦シーンがかなり長く、映像媒体ならではの表現はかっこよい。グリフィンの羽ばたく姿、セントールたちの雄姿、なにより白熊戦車を駆り二刀を振り回す白い魔女の姿はめっさクール!!彼女は最後まで輝いていた!!
ストーリーもおおむね原作どうりであったと思う。これだけ言っといてなんだが、正直原作を読み返したのがかなり前なので、ストーリーの比較には自信がないのだが、私はおおむね満足した。
細かなダメだしをしようとすればできるかもしれないが些末なことだし、映画全体としてみれば気になることでもないので割愛。
重要なのは私は楽しめたという結果だ。
最後に、
結論を言えば、全てがナルニアらしかったと思う。
ピーターの強い責任感
スーザンの可憐な美しさ
エドマンドの秘めたる勇気
ルーシーの無垢な優しさ
白い魔女の冷たい恐ろしさ
タムナスさんやビーバー夫妻をはじめとするすべてのナルニアの生き物たち
そして、アスラン!!
ナルニアはナルニアらしかった
それが見れたから、私は満足。
こいつはもう、スクリーン上で動くリーピチープ*3を見るまで死ねません。
てきとうに思いついたどうでもいい小ネタ
- カーク教授がかっこいい!!私も年を取ったらあんな大人になりたいものだ。
- 劇中何度かあるアスランの咆哮がこれまたかっこいい!!
*1:アストリッド=リンドグレーン。スウェーデンの児童文学作家、代表作は後述の『長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014))』など。彼女の残した本は今でも世界中の子供たちに読まれ続けている。
*2:『長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014))』『やかまし村の子どもたち (岩波少年文庫(128))』子供であることの素晴らしさが実感できる傑作。ナルニアと並んで超おすすめ。もし子供がいたら読ませて欲しい。まだ文字が読めなかったら読み聞かせてやって欲しい。それはその子の一生の財産になるはずだ。
*3:映画ナルニアの原作『ライオンと魔女―ナルニア国ものがたり〈1〉 (岩波少年文庫)』の続刊『カスピアン王子のつのぶえ―ナルニア国ものがたり〈2〉 (岩波少年文庫)』『朝びらき丸東の海へ―ナルニア国ものがたり〈3〉 (岩波少年文庫)』に登場するネズミの騎士。こいつがかっこいいんだ。ちなみに映画ナルニアはすでに続編が決まっていて、全七巻すべてを映画化する予定らしい。